片付けって難しいですよね。私も昔ずっと悩んでいました。”試みては断念”の繰り返し…
しかし、ある漫画に出会って自分なりの結論にたどり着いた気がします。実際、部屋は片付きました。
今回はそんな私なりの”片付けの答え”について、体験を基に紹介します。あくまで一つの例ですが、もし参考になれば幸いです。
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そもそも、なぜ片付けは難しいのか
片づけられずに悩んでいた頃を振り返ってみると、片付けが難しい理由は下記に集約されていた気がします。
判断の数が多すぎる
ここでいう判断というのは「物を捨てる or 捨てない」「物の収納場所・方法」を決めることです。
片付けといえば「不要な物は捨て、残ったすべての物に住所(収納場所)を決めましょう。使ったら元の場所に戻しましょう。」とよく聞きます。確かにそれができれば片付くでしょう。
しかし、昔の私はうまくできませんでした。そんなに広い部屋でもないのですが物が膨大にあり、さらには「これどうしよう」→「保留」が多発して全くと言っていいほど進まなかったのです。
ちょっとずつやろうとしたり、よいとされている順番で取り組んでも、大量の”判断を保留にしたもの”に対して結論が出せないので続かない…そんな状況に陥っていました。
片付けるには人生が変わる覚悟が必要
「片付けると人生が変わる」といいますよね。私は本当だと思います。
例えば、下記のような変化が挙げられます。
- 片付けてスペースができることにより今までできなかったことが出来るようになります(「これだけのスペースがあればここにヨガマットを敷いてヨガができる」等)
- 何がどこにあるかわかるようになれば探す時間が短縮されます。聞くところによると自分の時間が3割増えるらしいです。
- 物が減ると引っ越しの荷造りが爆速になります。中には1時間以内に終わる人もいるとか…荷造りにかかる時間は平均2週間といわれているらしいので、これは大きいですね。
- 散らかっていると人を家に呼べませんが、片付けることにより呼べるようになります
- 地震の時、「物が落ちてきて下敷きになる」「物が邪魔で逃げ遅れる」等のリスクを減らすことができます
つまり、今までと違う生活になります。片付け好きが高じて有名になった人もいるくらいですよね。
人間は本能的に現状維持を望むので、片付けるには生活(=人生)が変わる覚悟が必要だと私は感じています。
以前の私はなんとなく「片付けたいな」という感覚で片付けに臨んでおり、「片付けてどんな生活を送りたいのか」のイメージが曖昧でした。今までと違う生活を送る覚悟などあるはずもありません。そのため、無意識に現状を維持しようとして今までと同じ状態に逆戻りしてしまっていたのです。
物を捨てるコツを学んだ漫画
片付けに悩む中、私はネットで調べたり本を読んだりして解決法を探していました。
本は活字のものだけでなく漫画も読んでいました。いわゆるコミックエッセイというやつですね。
コミックエッセイとは作者が自分の体験を漫画にしたもので、ダイエットや掃除・子育て・病気の経験・節約術など色々なジャンルについて描かれています。片付けに関するものもあったので読んでいました。
そんなコミックエッセイの中に、私の人生を変えたといっても過言ではない一冊があったのです。
その一冊とはこちらです。
この本の作者であるゆるりまいさんはいわゆる汚部屋出身です。
ある日”物を捨てること”に目覚め、モデルルームのようなガラーンとした家 = “わたしのウチにはなんにもない”を実現したそうです。
この本では、それまでの過程と”なんにもない家”での生活の様子が紹介されています。
このような人の存在は今まで聞いたことはあってもその実態を見たことはなかったので非常に興味を惹かれました。
価値観の変革
「わたしのウチには、なんにもない。」を読んでみて、私にある一つの変化が訪れました。その変化とは、捨てること、すなわち物を減らすことに対する価値観です。以下に詳細を記載します。
- 「まだ使える」「いつか使うかも」の末路
作中では作者のゆるりまいさんが東日本大震災に見舞われるエピソードが登場します。
当時暮らしていた実家は倒壊し、「必要なものを外に運び出そう」という話になります。
しかし、実家は物で溢れかえっていたため「何がどこにあるかわからない」「食料が見つかったと思ったら賞味期限切れ」などのトラブルが続出します。そして「もうこうなったら本当に必要なものを厳選して運び出そう」という流れになります。
一通り運びだした後、家族の一人が「ああ、本当に必要なものってこれだけなんだ」とポツリ。
このエピソードを読んで、私は衝撃を受けました。「まだ使える」「いつか使うかも」と思ってとっておいても、いざというときほとんど取り出せないんです。
なにより、もし家にもっと物が少なかったら別の結果になっていたかもしれないということが印象的でした。物が邪魔で逃げ遅れ、最悪の結果になっていたかもしれません。片付けは人生を変えるということを実感した瞬間でした。
以来、私は”捨てる”ということに対して今までと違う考え方をするようになります。「まだ使える」「いつか使うかもしれない」から、「これは本当に必要なのか、使う機会はあるのか」「イザというときに取り出せるか」という考えに変わりました。
- 物が少ないと掃除がめちゃくちゃ早くて楽
もう一つ私に大きく影響を与えたエピソードがあります。
作中で作者のゆるりまいさんが掃除をしているとき「物が少ないと掃除がめちゃくちゃ早くて楽」と気づくんですね。物をどかさなくていので、その分の手間と時間が削減されるということです。
これには強烈に憧れました。おそらく、この憧れは本能的なものだと思います。
「掃除がめちゃくちゃ早くて楽な、物の少ない家」に住みたいと本気で思うようになりました。片付けた後の生活をリアルに想像でき、本気で望むようになったんです。
見出した「物を捨てるコツ」
上記の価値観の変革を経て、私は「物を捨てるコツ」が分かった気がしました。
コツというより考え方かもしれませんが、結果として納得のいく片付けができたと思います。以下に詳細を記載します。
“全捨て”思想
ゆるりまいさんの「わたしのウチには、なんにもない。」のような家を実現するにはどうしたらいいか、私は考えました。
そして思いついたのが「究極、家の中にある全てのものを捨てることができれば実現できる」でした。とはいえ、実際に全てのものを捨てることはできません。どうしても捨てるわけにはいかないものが出てきます。
このような考え方をすることによって、初めて必要なものだけを残すことができたように感じています。「もしこれを捨てたとしたらどうなるか」という形でひとつひとつの物と向き合うことができたんだと思います。
なにより、ゴールのイメージが明確にできていたことが大きかったですね。”なんにもない家”への強い想いが”捨て”を後押ししてくれました。捨て方がわからないものがあっても、必死で捨て方を調べてましたね。今思うと、「なぜあそこまで…」と自分でも不思議なくらいの執念で取り組んでいました。
収納に頼りすぎない
以前の私はどこか収納で何とかしようとしているところがありました。
「まだ使えるかもしれない」「これはなんとなく懐かしいから捨てない」という考え方だったため、片付けようとしても物は大量に残るのが普通でした。あとは「これらをどう収納しようか」という発想です。
しかし、大量に物が残っていると、収納で何とかするのは難易度がめちゃくちゃ高いです。結局収納に収まらないものが大量に出てきて早々と断念していました。
そして時間が経つとまた何となくできそうな気がしてきて再挑戦するんですが同じ結果に終わる…の繰り返しでした。
“なんにもない家”を目指して物を捨てたことによって、初めて「捨てた方がよっぽど簡単」と気がついたんです。
部屋の広さや収納の多さにもよるかもしれません。
しかし、一方で「散らかっているのは収納がないからだ!」と収納が多くて部屋が広い家に引っ越したら逆に物が増えて余計散らかったという話も聞きます。
ですので、やはり収納に頼りすぎるのは良くないのかもしれません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回紹介したのはあくまで私の場合の例です。
私はゆるりまいさんのような”なんにもない”家を目指した結果、納得のいく片付けをすることができました。しかし、これは物を減らすことに特化したやり方です。
「収納術で何とかしたい」「物に囲まれて暮らすのが落ち着く」「そんなことしなくても片づけられる」という人もいるかもしれません。ですので、「こういう考え方もあるんだ」くらいに思っていただければ幸いです。
また、ゆるりまいさんの「わたしのウチには、なんにもない。」には、やや極端な描写があります。どうとらえるかは人によって違うと思いますが、卒業アルバムやご主人とのペアリングも捨てたというエピソードが登場します。
“なんにもない”に憧れはしたものの、私はそこまでできませんでした。卒業アルバムは捨てていません(ペアリングは持ってないので除外)。
しかし、片付けられなかった私を大きく前進させてくれました。興味のある方は一読されてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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